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特別採用(特採)ってナニ?

製造業どっぷりのよーいちです。

新人以来、ずぅーっと製造業Loveです。

 

この頃、技術立国ニッポン!の信頼性が揺らいでいます。

いろいろと虚偽申告があったようです。

どれもこれも抽象的な書き方で、ギョーカイ外の人には分かりにくいと思いますので、

今日は具体例を挙げて説明します。

 

特採(特別採用)(とくさい、と読みます)

って凄い名称だけど、製造業ギョーカイでは別に珍しくもありません。

ごくふつーの単語です。

 

普通、メーカーが何かを購入する時には、仕様書を発行して仕様書に書かれた

スペックのものを買います。

しかし何らかの理由でそのスペックをちょっと外れたものができちゃった場合、

メーカーは自社製品に使えるかどうか調べて、使えるようなら仕様書のスペックを

外れているけど採用しちゃう、ということをします。これが特採です。

通常、特採品の購入価格は通常より1割2割安くなります。

メーカーはその部品を使った組立品の納期遅れをなくせる、

部品供給する側はある意味不良品の破棄がなくなり納期的にも採算的にも助かる、

ということになります。

 

例えば、仕様書上、長さ100㎜±0.1mmの棒を買ってみたら、100.15mmだった。

普通なら100.1mmの上限以上なので使えないが、100.15㎜は実用上は問題なく

使える場合「特採申請書」を書いて社内を回覧して上司の許可をもらい、

OK品にします。ここで使えないなら作り直して再納品してもらいます。

もちろん特採品の箱には「特採品」というでっかい表示をつけるメーカーもあります。

品質保証部は特採の記録はしっかり取っておきます。そして次回以降の

メーカー(外注業者)審査の時にしっかりチェックするわけです。

 

この特採制度を内包して今までの日本のモノ作りは成り立ってきました。

いまだにこの制度が悪いとは思っていません。

この特採制度がないと製品のコストは上がり、納期遅れだって多く発生するでしょう。

あいまいさを含んでいるので、デジタル管理されるとひとたまりもありません。

 

ただし!あくまでも仕様書のスペックを少し外れても使える(組立て)製品の

許容量がある場合に限られますよ。よく見たらJISやISO基準を外れているとか、

組立て品の中で他の部品に干渉している、なんてダメですからね。

なんでもかんでも特採OKではありません。

 

よーいちでした。